その水道音は配管の悲鳴かもしれない
誰も水を使っていないのに聞こえる「シュー」という音。その原因を探ると、壁の中での漏水だったというケースは少なくありません。しかし、その漏水は単なる偶然のトラブルではなく、家全体の水道管が寿命を迎えつつあることを示す、深刻なサインである可能性も考慮すべきです。特に、築年数が経過した住宅では、この視点が非常に重要になります。 住宅の水道管にも、当然ながら耐用年数があります。かつて主流だった亜鉛めっき鋼管(鉄管)は、20年ほどで内部に錆が発生し始め、管が脆くなって漏水のリスクが高まります。近年では錆びにくい塩ビ管やポリエチレン管が使われていますが、これらも永久に使えるわけではありません。 水道管の経年劣化は、漏水の音以外にも様々な形で現れます。例えば、蛇口から赤茶色の濁った水(赤水)が出るのは、管内部の錆が剥がれ落ちて水に混じっている証拠です。また、以前より水の出が悪くなったと感じる場合、錆や水垢が管の内側に蓄積して水の通り道を狭めている可能性があります。これらのサインは、配管全体が老朽化していることを示唆しています。 築20年、30年を超えた家で漏水が発生した場合、その場しのぎの部分的な修理で済ませてしまうと、しばらくしてまた別の場所で漏水が起きるという「もぐら叩き」のような状態に陥ることがあります。根本的な原因である配管の老朽化が解決されていないためです。 使っていないのに聞こえる水道の音は、家が発する重要な警告です。それをきっかけに、単に漏水を止めるだけでなく、一度プロの業者に依頼して家全体の配管の状態を診断してもらうことをお勧めします。これは、将来のより大きなトラブルと出費を未然に防ぐための、家にとっての健康診断と言えるでしょう。